ねこべやコラム

不安解消!猫との賃貸生活

1. 原状回復とは?

 
猫ちゃんとお引越しを考えている方からよくあるご質問で、退去する際の原状回復が不安というものがあります。

  
確かに爪とぎやマーキング行為など、借りている部屋を傷つけたり汚したりする心配があります。でもこれらは猫の習性で仕方のないことなので、上手に対応して一緒の生活を楽しみたいものです。 

 
では、まず「原状回復」とはなんなのか?を考えましょう。
言葉の通りからすると、入居した時と同じ状態に戻すと読み取れますが、不動産を管轄する国土交通省のガイドラインでは「賃借人の居住、使用により発生した建物価値の減少のうち、賃借人の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗・毀損の範囲に限る」と示しています。

 
簡単に言い換えると、前半の「賃借人の居住、使用により発生した建物価値の減少」は「経年劣化」のことで、後半部分は「不注意による傷や汚れ」をさしています。つまり、経年劣化以外の傷や汚れ部分のみ費用が発生するということです。
逆にいうとその部分のみ注意すれば良いということですね。そこをポイントに対策をしましょう!

 

 

2. 爪とぎ対策

 
爪とぎはどんな猫でも必ず行う習性です。これはやめさせるのは無理なので、まさに対策をしましょう。

 

まずは爪をこまめに切る。

爪を切ることで引っ掛かりが少なくなり、爪とぎ回数が減ることが考えられます。また、仮に壁などで爪をといでも最小限の傷で済ませることができます。

 

あとマストなのが、爪とぎアイテム。

ダンボールや麻紐を使い、猫が爪を研ぎやすいような形状をしたものが豊富に販売されています。猫にも使いやすい、使いにくいなどの好みがあるので、お気に入りのものが見つけましょう。

 

 

3. スプレー・マーキング対策
成猫に見られるスプレー・マーキング行為。

猫も動物なので多頭飼いをしている場合などは、縄張り意識が出ることもあるんです。家の中はみんなで仲良くしようね。と言いたいですが、これも習性。諦めて対策をしましょう。

 

一番効果があるのは避妊去勢手術。

スプレーやマーキング行為は発情期をむかえた猫の習性なので、手術を伴いますが避妊去勢は効果的です。

また、猫の飼育数を制御する意味や、賃貸借契約の条件になっていることもあるので、動物病院と相談の上、積極的に手術をしたいところです。

 

 

4. ドタバタ対策

猫は夜行性。明け方に始まる運動会に困っている方も多くないでしょうか?

原状回復とは違いますが、トラブル防止の観点で足音対策を考えましょう。

 
マンションタイプの場合は下階に音が響きにくいですが、軽量鉄骨や木造タイプの場合は下階に響く猫の足音がトラブル防止の原因になることがあります。
基本的には部屋全体にカーペットを敷くなどで十分ですが、高いところから着地する場所、例えばタンスやキャットタワーの下で猫が飛び降りてくる所には、より厚いカーペットを敷くなどすると効果的です。

 

 
その他にも猫の行動を観察して対策を施せば、退去時のトラブルや追加費用の発生などが抑えられます。

 
入居者さんが不安に思っていることは、実は大家さんも不安に思っています。

集合住宅のルールを守り、借主、貸主、猫のそれぞれが気持ちよく生活できるようにしたいですね。

 

 

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